ちびの備忘録

mon rêve est la vie "fabulous" comme un petit chat et un nuage ...

雪のある朝の風景

 ちびです。昨夜~今朝、東京でも雪が降りました。

こちらの雪は、すぐに溶けてびちゃびちゃになるので、その点では大変だけど、"お釈迦様"こと道民からすると、「こんなん序の口じゃん!」程度の雪でした。皆さん、大慌てなんでしょうね。ダイヤは簡単に乱れるし。

  早朝5時くらいでしょうか。ぱっと目が覚めて、導かれるようにリビングのカーテンを開けた時、目の前に広がる光景は、いつも眺めるしながわ水族館と、その周りを囲む品川区民公園(大きな池の周りに約2キロのマラソンコースが完備され、緑豊かな公園。夏は木陰が涼しくて、特に2015年の夏は1日30分は散歩しました。)が一変して、真っ白な雪の世界。街頭の明かりが、ぼんやりと丸くて柔らかい光を発し、それはそれは息を呑む程の幻想的な雰囲気でした。

 

 携帯なので、画素が荒々ですが、写真を撮りました。ここに載せたいのですが、なんかどうやっても縦→横に変換されてしまい、どうにもならなそうなので、私的(道民的?)その風景を、しっくりとくる表現で表した一文を引用します。

 

夜のあいだに大量の無音の雪 -村上春樹著『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

 

 "夜の間"に降りつもる雪が"無音"な感覚!私には本当にしっくりくるんですよね。

 

 北海道を離れて、7年?くらい?これは恐らく、現地でしか感じられない感覚なんだろうと思っていたら、今朝は東京でその光景を目の当たりにする事が出来ました。なんか奇跡みたいだと、飛び跳ねたくなりました。

 

 考えてみたら、村上春樹は北海道の人ではないのに、もしかしたら、引用文の一文だって、北海道以外の場所で感じた感覚の可能性もあります。新美南吉(愛知県出身)は、『手袋を買いに』の中で、雪の冷たさを、私が北海道で感じたものに近い表現で見事に描き表しています。

 

 話はちょっと?飛躍しますが、物事をせまーい自分の枠組みの中で決め付けることはないのです。雪の多く降る地域出身者ではない、両著者が、雪を見事に書き表したように。

 

 そんなことをしみじみと感じた、先週末、そして今朝の雪。私の中で次々と革命?が起きつつあります。でもそれは何ら日常と変わりなくて、ただ単に物事の見方がすこーし広くなって、見方を変えただけにすぎないのかもしれません。

 

 その「些細な」変化によって、「幸せだなぁ」と感じられる事柄が増えた事は確実で、それは私にとって、これからを一歩踏み出す勇気に繋がっています。もうすぐ、華?の30代突入。これからが楽しみでなりません。